うつ病の負のスパイラル
うつ病が心の病であることは何となく誰にでも分かると思います。
ですからうつ病にはまずその精神的圧力から開放されることが治療には欠かせないことも分かると思います。
うつ病の人は「うつ病です」の宣告を受けた瞬間に一気に症状が噴出することも多々あります。
さっきまでは気丈に頑張っていたのに、その瞬間一気に崩れ落ちるという感じです。
大黒柱を叩き壊されて一気に崩れ落ちる家屋を連想してください。
その瞬間から激しい虚脱感と無気力感・疲労感などが纏めて押し寄せてくるという感じです。
仕事や学業などに原因があると見られる場合には、しばらく休むように言われます。
するとホッとする自分が確かにいます。
あの戦場から逃げることが出来たというような安心感です。
それは「心の圧力から解放された瞬間」でもあります。
しかし実際には解放されたわけではありません。
多くの場合は戻らなければなりません。
するとまた「戦場に帰らなければならない」という強い強迫観念に襲われます。
では辞めてしまうか?と言うとそれは出来ませんよね?
例えば仕事を辞めるということは『収入源を失う』という事です。
学校を辞めるということは『その後の人生が大きく変わる』という事です。
結婚生活をやめるなんて事は出来るはずがありませんよね?
ではどうするか?
「これからどうしたら良いだろう?」という不安が強くなり、新たなストレスやプレッシャーまで加わってしまうのです。
更に病気が長期化すると退職に追い込まれることも多く、無理やり復職しても病状が悪化してすぐにまた長期休暇を取らざるを得ない人も多いのです。
一番の問題は『生活の為の収入をどうするか?』です。
仕事に出られずに1年以上も治療が続くと、多くの場合は貯蓄も使い果たし生活費がなくなってしまいます。
夫や妻のいる人なら自分が働かなくても何とか生活が出来なくは無いでしょう。
両親と一緒に暮らしているなら親が生活の面倒見てくれるかもしれません。
しかし多くの場合家族が納得しているとは限りません。
わがまま病・根性が無いだけ・怠け者とののしられることも少なくありません。
ましてやそれが何年も続くと・・・
その頃には家族がストレスの一番大きな原因になっているケースもあります。
『まだ治らないの?』
『本当に病気なのか?』
『誰にだって辛いことは沢山有るが、みな我慢して乗り越えて生きているんだ』
『やれないのではなく、やらないだけだ』
『こんな生活がいつまで続くんだ』
『こんなことも出来ないの?』
『甘えるのもいい加減にして』
そのように、うつ病になると金銭的なストレス・収入を得なければと焦るストレス・家族や復職先の人たちとの摩擦など新たなストレスが発生し、それによって益々治り難くなってしまいます。
うつ病→動けない(仕事が出来ない)→金銭的なストレス→精神的に追い込まれ益々病状悪化→益々動けない→無理やり復職→更に症状悪化→復職断念→金銭的困窮→益々症状悪化・・・・・
こんな風にうつ病の負のスパイラルにはまってしまうと、もう抜け出せなくなるのです。
